ダンボ通信 ☆145号☆

活動報告

★保護者会&アドバンス(SST) 1/30(土)★
保護者会では、LST(ライフスキルトレーニング)講座(第4回)を Zoom で受講しました。

⇒詳細はこちら

★勉強会 1/13(水)★
臨床発達心理士、特別支援教育士で教諭の新開多恵先生との勉強会がありました。

★成人当事者会「ワンピース」 1/17(日)★
Zoomで座談会を実施しました。

おすすめ映画


映画『僕が跳びはねる理由』

4/2(金) 驚きと感動の“体感”ロードショー
4/2 は国連の定めた「世界自閉症啓発デー」

愛媛県では、5/14(金)~
シネマサンシャイン重信にて公開予定

今まで理解されにくかった自閉症者の内面の感情や思考、記憶を分かりやすい言葉で伝えた内容が大きな注目と感動を呼び、 30か国以上で出版、現在117万部を超える世界的ベストセラーとなっている東田直樹・著『自閉症の僕が跳びはねる理由』。

それをドキュメンタリー映画化した『The Reason I Jump』が日本で公開されることが決定しました。今まで理解されにくかった自閉症者の内面の感情や思考、記憶を分かりやすい言葉で伝えた内容が大きな注目と感動を呼び、 30か国以上で出版、現在117万部を超える世界的ベストセラーとなっている東田直樹・著『自閉症の僕が跳びはねる理由』。

それをドキュメンタリー映画化した『The Reason I Jump』が日本で公開されることが決定しました。

(邦題は『僕が跳びはねる理由』)

映画をみる前に、東田直樹さんの著書 をご紹介

「僕は、自閉症者です。僕の口から出る言葉は、奇声や雄叫び、意味のないひとりごとです。普段しているこだわり行動や跳びはねる姿からは、僕がこんな文章を書くとは、誰にも想像できないでしょう」

(著者・東田氏より)

活動紹介

令和3年1月30日(土)、保護者会において、ライフキャリアデザインPatch×Work代表 武田梢氏に、「ライフスキルトレーニングを理解し、意識的に子育てに活かしていくこと」を目的とし、ライフスキルトレーニング講座を実施していただきました。(全5回の第4回)

第4回 『「働く」とライフスキル』

前回までの振り返り・・・・・

◆ ライフスキル(トレーニング)とは、WHOが提唱している健康で幸福に生きてくためのスキル 見通しを持ち、日々の暮らしを大過なく送ることが目的のトレーニング


◆ 5つの領域 10 のスキルがある

  • 自己認識
  • 共感性
  • 意志決定スキル
  • 問題解決スキル
  • 効果的コミュニケーション
  • 対人関係スキル
  • 創造的思考
  • 批判的思考
  • 感情対処
  • ストレス対処

◆全てのスキルが必要なわけではない
我が子が生きていく上で必要なスキルを、必要な分だけトレーニングする。

  • 得意を伸ばし、苦手はサポートする
  • 発達障害児(者)の暮らしに ICT の活用も

「職業生活遂行能力」(数量化できない能力)

  • 身だしなみ
  • 時間管理
  • 余暇(休憩時間)
  • 対人関係(挨拶・お礼・報連相)
  • 日常的な家事労働(洗濯・掃除・買い物・炊事等)
  • 金銭管理

「職業能力」(数量化できる能力)

  • 語学習得
  • 学歴や資格の取得
  • PC 技術
  • 機械操作
  • 清掃や洗い物
  • 分解や組み立て作業

(履歴書に記入できるスキル)

ライフスキルチェックリスト

一人でできている→○ 声掛けや手伝いがあればできる→△

毎日のライフスキル

○△
決まった時間に起きる
顔を洗う、歯を磨く
朝食をとる(調理する、 食器を洗う)
髪形などを整える(ひげそり、化粧)
適切な服を選び、着る
その日の天気、持ち物を確認する
出かける(施錠する)
○△
予定通りの場所・時刻に移動する(乗り物を使う)
先生や同級生に挨拶をする(隣人、同僚)
給食をとる、配膳する(自分で昼食をとる)
分からないことを先生に聞く(上司に相談する)
昼休みに休憩を取る、トイレを済ませる
当番の仕事やクラブ活動をする(残業する)
○△
買い物をする(ATM、電子マネーを使う)
帰宅して、手洗い・うがいをする
夕食をとる(調理する、食器を洗う)
入浴し、髪や体を洗う(化粧を落とす)
部屋着やパジャマに着替える
余暇を適度に楽しみ、宿題を済ませる、翌日の持ち物を用意する
歯磨き、目覚ましをセットして就寝(施錠を確認)

★週に1~2回のライフスキル

友だちと約束して一緒に遊ぶ○△
休日に余暇を楽しめる
休日でも一定の生活リズムで過ごせる
自分で爪を切る
洗濯を手伝う(自分でする)
ゴミを捨てる
掃除をする、部屋を片付ける
消耗品の補充(自分で気付いて買いに行ける)
塾など習い事の教室へ通う
翌週の予定を確認する

★1 ヶ月から数ヶ月に 1回のライフスキル

理美容で髪を切ってもらう○△
家族と長期間の余暇を楽しめる
小遣いを管理できる(料金を忘れずに支払える)
プリントなど提出物を用意できる(必要な手続きを忘れない)
不要なものをまとめて捨てる

★不定期のライフスキル

知らない人の誘いを断れる(勧誘を断れる)○△
トラブルがあったら親に相談できる
ストレス解消法を身に付けている
体調不良を説明できる(自分で受診できる)
貯金できる、お金を計画的に使える

計画的なライフスキルの涵養

・ 定期的なチェックで、我が子の現時点でのライフスキルを明確にしていく
・ △のスキルを、どのようにして○に引き上げていくのか?

自然と身に付くスキルは?
しっかり目標を立てて練習する必要があるスキルは?
大人になっても一人では難しく、支援が必要になる項目は?

想定する暮らしや働き方にフィットしたトレーニングを計画するどこで暮らす?
一人暮らしか他者との暮らしか?

逆算の子育て=バックキャスティング方

保護者が計画を立てる際のポイント

的外れな問題や課題を設定しない
⇒本質的な問題や課題を発見し対処しなければ、同じことを繰り返す

対処療法で満足しない
⇒急がば回れ

「虫眼鏡」的に観察
⇒近すぎず、遠すぎず、絶妙な距離で我が子を観察

平時を分析する
⇒うまくいっているのには理由がある

編集後記

今、リモート授業等により、学校中心の価値観が見直されています。
不登校や引きこもりの子どもたちに、「学校に行かない学び」の門戸が開かれたのは、
コロナ禍における数少ない利点の一つではないでしょうか。


勉強以外に人間関係や集団行動などの学びがあるからこそ、実際に学校に行くことが必要だという考え方は否定できません。しかし、何らかの事情により集団生活が苦しいと思った時、学校に行かなくても教育を受けられる環境を整えることで、救われる子どもたちもいるでしょう。


全ての人が快適に過ごせる環境を整えることは難しいですが、
様々な場面において複数の選択肢を用意することは、多様な生き方を認めるきっかけになると思います。

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